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アストロキングス司令官と 副官のエミリーが、次元の亀裂に突入した後からストーリーは始まります。
「次元エネルギーの密度診断作業の準備完了 3...2...1...数値確認完了。状態、安定化。 司令官、安定化の状態を確認しました。全艦隊が無事に亀裂を通過しました。」 「アルファ集結ポイントまでの到着予想時間は分かるか?」 「通常航行を維持すると仮定しても、測定不能です。 周辺セクター上で探知される星系配列の分析結果、想定データと一致しません。」 「次元の暴風の影響なのだろうか... 全く別の場所へ迷い込んで来てしまったようだな。クルックス艦隊も我々同様、ここへきている可能性が高いと思われる。」 「クルックス艦隊特有の航行残留物を捕捉しました。 多少時間が経過しているように見受けられますが... 推定規模は偵察分遣艦隊級と言えます。」 「クルックスがここを通過したということの証明だな。 ひとまずはこの近辺のセクターを把握する必要がありそうだ。 偵察船と偵察衛星を周辺の各セクターに派遣するように。」
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「汚染状態が酷いため、これ以上の痕跡の追跡は、困難です。 周辺の偵察船がクルックス艦隊を捕捉したとのことです! 現在、データを受信中です。」 「規模はどの位だ?」 「分遣隊級と見られます。 恐らく偵察艦隊の分遣艦隊と推定されます。 交戦開始!」
戦闘:クルックス守護者
フレデリカ 「ハイネセンから重大な報告がありました。」 ヤン・ウェンリー 「事件が起こるような状況ではないはずだが... どういった内容だい?」 「どこからともなく現れた正体不明の艦隊が、帝国領辺境に侵攻し、帝国が混乱に陥ったとのことです。」 「何だって?誰からの情報だ? 正体不明の艦隊か。。。」 「ピュコック司令長官からです。 政府関係者においては既知の事実だそうです。」 「まさかその正体不明の艦隊というのは、 回廊内で哨戒船が発見したと報告してきた、例の有機体で構成された艦艇群のことか?」 「その可能性は非常に高いと思われます。」 「正体が気になるな...」
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「別の分遣艦隊を探知しました。」 「座標移動経路の分析は可能か? 逆追跡が可能ならこの分遣艦隊の出発地周辺を推測できるはずだが... その周辺に偵察艦隊の本隊が存在する可能性が高い。」 「小規模な艦隊のため、時間の経過とともに痕跡が途中で途切れていまして追跡は困難です。」 「いったんそれらを撃滅した後で作業に取り掛かるとしよう。」
''戦闘:クルックス守護者'
「どうだ?」 「追跡には少々時間がかかりそうです。 分析が完了し次第。報告いたします。」
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「司令官、不審な点が一つあります。 我々がここに迷い込んできた後、周辺の次元エネルギー粒子の密度というものは次第に低下し最終的には検出不能となるのが正常です。」 「その通りだ。 それがどうかしたか?」 「どころがその値が徐々に上昇しています。 異例の現象です。 これはつまり...」 「この近くで何者かが大規模な次元の亀裂を開くための準備をしているということだな。」
戦闘:クルックス戦士
「まさかクルックスの仕業か?」 「状況から判断し、その可能性が最も高いです。」 「全艦隊を動員して周辺宙域を可能な限り捜索する。 クルックスやその他に何か少しでも不審な動きを発見し次第、直ちに報告するよう伝えてくれ。」
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「周辺宙域を捜索中の艦艇のひとつから報告が入ってきました! 次元の亀裂を生成中と見られる、分遣艦隊規模のクルックス艦艇群を探知したとのことです。」 「受信データをすぐに分析し、全艦隊を該当の宙域に集結させるように。」
「予想通りだったな...」 「この次元の銀河に主力艦隊を召喚しようとしているものと推定されます。」 「その通り。 奴らの偵察艦隊本体で何が起こっているのか... まずは主力艦隊がここへ来ることを阻止するのだ。」
1-5
「また別の分遣艦隊が探知されました。 こちらも次元の亀裂を生成しようとしていると見られます。」 「速やかに攻撃し処理する。 全艦隊、攻撃陣形に転換!
「回廊内に新たに進入してきた艦隊の反応があったとのことだが、その艦隊の動向はどうなっている?」 「帝国領付近で例の有機体艦隊と戦闘を展開しています。」 「幸いにも両者は敵対しているということか... 接触を試みる価値はあるかもしれないね。」 「接触ですか?」 「敵の敵は味方とも言うだろう? 有機体艦隊と敵対関係にあるとすれば、こちらの味方になってくれる可能性はなくはない。 ここはひとつ話をしてみるのはどうかと思ってね。」
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「現在確認できているクルックス艦隊で最後の分遣艦隊が次の目標です。」 「これを撃滅すれば、ひとまずは束の間の休息が取れそうだ。」 「艦隊への被害はまだ機微ではありますが、整備が必要な状態ではあります。 損害を受け機能に異常が生じだ艦艇は後方に配置させましたので当面は問題ありません。」
「哨戒艦からの報告で、回廊外縁部で帝国軍艦隊の動きを捕捉したとのことです。」 「規模は?」 「二個艦隊規模と推定されます。」 「吾々が目標ではなさそうだ。 外部勢力の艦隊同士の戦闘報告を受けたのもその周辺ではなかったか? 帝国軍が介入を考えているようだ。 状況がどんどん複雑になってきたな...」
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「損傷した艦艇の整備は順調か?」 「損傷の程度は軽微なため特に問題ありません。」 「整備が終わり次第艦隊を再出撃するよう伝えてくれ。 敵艦隊はまだ残っている。 次元の亀裂が完成し、主力艦隊が召喚される前に阻止する必要がある。 主力艦隊の進入を許してしまえば取り返しがつかない事態になる...」 「司令官、クルックス艦隊が接近中です! 規模は一正規艦隊を超えます。 ですが陣形が...」 「これは... 複数の分遣艦隊が固まっている状態か。 連合して逆襲を試みるつもりか。」
「敵が一時的に退却の動きを見せています!」 「ひとまず先鋒は撃退できたが、この規模と正面衝突したらひとたまりもないだろう。 艦隊を快速陣形に転換し、全速でここから離脱する!」//
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「しぶとく追跡して来るな。」 「このままだと艦隊の後尾が危険です。」 「現時点ではこの方法しかない。 速度を維持したまま一気に全艦隊反転し、追撃中の敵の先鋒に打撃を加える。 全艦隊直ちに準備に取り掛かるよう伝えてくれ!」
「敵の先鋒艦隊を殲滅しました!」 「このまま再び撤退陣形に...」 「司令官? 追撃中だった残りのクルックス艦隊の反応が消えました!」 「何だ、退却したのか!?」 「そうではないようです。すべて一瞬にして撃沈した模様です。 識別不能な別の艦隊を探知しました!」
2-4
「ロイエンタール、本当に攻撃していいのか? 奴らは怪物集団と敵対しているようだが。」 「迎撃しろとの命令だ。」 それに帝国領を侵犯した以上、事情はどうあれ奴らも侵略者であることには違いない。 しかしだ...」 「どうした?」 「こちらに敵対しない相手を全力で攻撃する必要はないだろう。 味方にも損害を出したくはない。 となれば適当にあしらって退却するのも手ではないだろうか。」 「卿の言も一理ある。まずは私が相手をしよう。」
戦闘:「疾風」ミッターマイヤー
「攻撃してきた敵艦隊が急速に退却していきます!」 「どういうことだ? 相手は圧倒的に有利な状況だったはず。意図的に退却するとしか思えない。 我々としては有難いことだが... あんなに一糸乱れずに素早い動きを見せる艦隊は初めて見た。」 「安心するのはまだ早いようです! まだ距離は離れていますが味方艦隊の側面にゆっくりと接近中の艦隊を確認しました。 艦影からして、先ほど交戦した相手と同一タイプの艦隊と推定されます。」
2-5
「適当にといったが、軽くあしらいすぎたのではないのか? 相手にも損害はほぼないようだな。」 「何だ、全部見ていたのか。 だったら見ていて分かっただろう...? 相手の指揮官の艦隊運用は見事だった。最上の相手だ。」 「おれも一戦交えてみたくなった。」 「ほどほどにしておけ。 おれは先に戻って閣下に報告をしてくるとする。」
戦闘:ロイエンタール
「敵艦隊が退却しました!」 「すごい、あんな豪華絢爛な艦隊運用は初めて見た。」 「味方艦隊への被害は軽微です。」 「両者とも大きな被害は受けなかった。 我々には幸いだが全力の攻撃ではなかったようだ。」
3-1
「統合作戦本部からの指令です。」 「うん?どういった内容だ?」 「回廊に侵入した正体不明の艦隊を先制攻撃し全て撃退せいよとの命令です。 目下の脅威とはならずともやはり不安であるようです。」 「これは困ったな。 命令通りに動けば、敢えて敵対する必要のない勢力を増やすことになりかねない... さりとて命令に背くことはできない。やるしかないか。」 「攻撃するおつもりですか?」 「うん、命令には従わないとね。 ただし分艦隊の指揮は私が執る。そう心配する必要はないよ。」
戦闘:クルックス航海士
「残りの分遣艦隊はこれで一掃したものと思われます。」 「ひと段落ついたということか。」 「帰還されますか?」 「クルックス偵察艦隊の本隊がどうなったのかこの目で確認できず心残りだが... どうも気にかかる... ひとまず艦隊を再編してから決定することにしよう。」
3-2
「司令官、偵察衛星のひとつがこちらに接近中の未確認艦隊を捕捉しました!」 「識別データがないことからして、前回我々を攻撃してきたあの艦隊か?」 「艦艇の形態が異なります。恐らくこの銀河系に存在する別の勢力の艦隊と推定されます。」 「となると攻撃をしかけてくる可能性が高い。 ひとまず全艦隊に戦闘準備を命じてくれ。」
戦闘:同盟軍艦隊長
「敵艦隊がすべて退却しました。」 「追撃する必要はない。ただどうも引っかかる。 攻撃する意思が感じられなかった。」 「味方艦隊が受けた損害はすべて軽微な破損程度です。 観測の結果、前列にいた極少数の艦艇が撃沈した以外は敵の損害もほとんどなかったようです。 また、撃沈した艦艇はすべて無人艦艇と確認できました。」 「ますますおかしい。 一体何の目的で接近してきているのか...」
3-3
「接近中の艦隊を探知しました。」 「まさか...」 「あの不審な艦隊と同一のものと推定されます。」 「参ったな... この機会にいっそのこと艦隊戦闘訓練でもしようか? 全力で対応しないよう命令を伝えてくれ。 度は我々も適当に撃ち返すふりだけしてみよう。 どう反応してくるか楽しみだ。」
戦闘:同盟軍艦隊
「進捗状況は?」 「ご指示された通り順調です。 報告によれば相手も同じような対応を見せ始めたとのことです。」 「あちらの指揮官も話がわかる人物のようだね。」 「新しい報告です。 哨戒艦のひとつが帝国軍艦艇と遭遇し小規模な交戦を行ったとのことです。」 「ほぉ... 味方の損害は?」 「損害はありませんでした。 味方の哨戒艦が攻撃をすると同時に帝国軍は退却したそうです。 しかしその後に問題が発生しました。」 「まさか...」 「帝国軍が退却し、しばらくして例のあの有機体艦艇群...いえ、艦隊が回廊内に進入してきたそうです。 味方はすぐさま要塞に帰投したため味方に損害はありませんでしたが、おびただしい数の有機体艦隊が目撃されているとのことです。」 「私が予想していた最悪の状況が現実となりつつある。 これはどうやら命令をいささかやぶらざるを得ないようだ。 すまない。大尉、紅茶を頼む。」
3-4
「司令官、問題が発生しました!」 「またあの艦隊か?」 「クルックス艦隊を発見したとの偵察報告です!」 「分遣艦隊がまだ残っていたということか...」 「違います。偵察報告のデータから判断してこれは、クルックス主力艦隊です。」 「何だと...? 全艦隊直ちに移動準備に取り掛かるように。 この目で直接確認する。」
戦闘:クルックス砲術将校
「最悪の状況だ。次元の亀裂を開くことに成功していたとは... クルックス主力艦隊だ。それも一個艦隊ではなく大量の艦隊が動いている。」 「敵艦隊の一部が追撃のために接近中です。 今すぐこのセクターから脱出する必要があります。」 「全艦隊、追撃してくる艦隊に応戦する。 その後、即時に全速で現在のセクターから離脱せよ! 指定のランデブー宙域で再び集結する。」
3-5
「現在、例の艦隊と有機体艦隊の間で熾烈な戦闘が起こっているとのことです。」 「どうやらそろそろ対話をしている必要があるな。 接続が可能かどうか心配だが通信の準備を頼むよ、大尉。」
「現在の艦隊の状況はどうだ?」 「破損率はかなり高いですが過半数は離脱し集結に成功しました。」 「問題はこれからどうするかだ...」 「司令官、発信地の特定はできませんが通信要請と思われる信号を探知しました。 ここの銀河の技術と見られますが複雑な構造ではないので、通信接続を試みることは可能です。」 「それなら一度接続してくれ。」 ・・・ 「幸運にも接続に成功したようですね。 私は自由惑星同盟軍イゼルローン要塞司令官兼駐留艦隊総司令官のヤン・ウェンリーです。 先日は軍上層部からの命令とはいえ、不本意ながらあなた方に攻撃をしてしまいました... どうかお許しください。」 「自由惑星同盟?この銀河の国家か... ということはこの前のおかしな攻撃をしてきた艦隊はあなたたちでしたか。」 「仰る通りです。 状況があまりよくないようなので、形式的な挨拶は省略します。 吾々は今まであなた方の動きをすべて見ていました。 あの有機体で構成された艦隊勢力とは敵対関係にあるようですね。」 「クルックスのことなら仰る通りです。彼らを追いかけて艦隊を率いてここまで来た次第です。」 「吾々自由惑星同盟と敵対する勢力に銀河帝国という国家があります。 ここイゼルローン回廊をはさんて互いに対立している状況です。 そのクルックスという勢力は最初、回廊の向こう側にある銀河帝国領辺境地域に姿を現し始めました。 私が聞いた限りでは、そこに住む人々に甚大な被害を与えたとのことです。 銀河帝国軍はクルックスの迎撃の為に出撃を始めたのでしょう。 その頃あたりから吾々の哨戒艦が回廊側に退却して来たと思われる小規模のクルックス艦隊を捕捉するようになりました。」 「その頃にちょうど我々も現れたということですね。」 「その通りです。 そして今の状況に至ります。 既にご存知と思いますが... 現在、大規模なクルックス艦隊が回廊側に接近中。 そのうち一部はすでに回廊内部に進入してきています。」 「それこそがクルックスの主力艦隊です。 主力艦隊を召喚する前に我々で何とか阻止しようとしましたが、失敗に終わりました。」 「帝国軍の当初の目的はクルックスの撃滅。しかし、現在の状況から判断するに、目的を変更したと思われます。 恐らく帝国軍はクルックスの主力艦隊をこちらに誘引しているところでしょう。 つまり、以夷制夷作戦です。この予想が正しければ間もなくクルックス艦隊の主力が回廊内部に進入してくるはずです。」 「あなた方の要塞の武装や艦隊兵力の規模は分かりませんが、奴らを正面から迎え撃つことは不可能だと思います。」 「吾々にも作戦案があります。 しかし帝国軍の動きが最後まで読みきれない...」 「そうとなれば帝国軍の動向を詳しく確認する必要がありますね。」 「実はそのことでお願いをしたいと思っています。引き受けてくださいますか?」 「お引き受けしましょう。 ちょうどさっき、その帝国軍という勢力と思われる艦隊との戦闘データも確保したところです。識別に問題はありません。 ただ、その作戦案というのは確実に成功するものですか?」 「...実際に実行に移してみるまでは確実とは言い切れません。 しかし現時点ではそれしか方法がありません。」 「分かりました。強硬偵察が必要ということですね。 我々の艦隊が引き受けてこそ被害を最小限に抑えることが出来るでしょう。」 「万が一に備え吾々のもつ帝国軍の関連情報を副官のグリーンヒル大尉から送ります。」
「現在の艦隊の状況はどうだ?」 「破損率はかなり高いですが過半数は離脱し集結に成功しました。」 「問題はこれからどうするかだ...」 「司令官、発信地の特定はできませんが通信要請と思われる信号を探知しました。 ここの銀河の技術と見られますが複雑な構造ではないので、通信接続を試みることは可能です。」 「それなら一度接続してくれ。」
・・・
「幸運にも接続に成功したようですね。 私は自由惑星同盟軍イゼルローン要塞司令官兼駐留艦隊総司令官のヤン・ウェンリーです。 先日は軍上層部からの命令とはいえ、不本意ながらあなた方に攻撃をしてしまいました... どうかお許しください。」 「自由惑星同盟?この銀河の国家か... ということはこの前のおかしな攻撃をしてきた艦隊はあなたたちでしたか。」 「仰る通りです。 状況があまりよくないようなので、形式的な挨拶は省略します。 吾々は今まであなた方の動きをすべて見ていました。 あの有機体で構成された艦隊勢力とは敵対関係にあるようですね。」 「クルックスのことなら仰る通りです。彼らを追いかけて艦隊を率いてここまで来た次第です。」 「吾々自由惑星同盟と敵対する勢力に銀河帝国という国家があります。 ここイゼルローン回廊をはさんて互いに対立している状況です。 そのクルックスという勢力は最初、回廊の向こう側にある銀河帝国領辺境地域に姿を現し始めました。 私が聞いた限りでは、そこに住む人々に甚大な被害を与えたとのことです。 銀河帝国軍はクルックスの迎撃の為に出撃を始めたのでしょう。 その頃あたりから吾々の哨戒艦が回廊側に退却して来たと思われる小規模のクルックス艦隊を捕捉するようになりました。」 「その頃にちょうど我々も現れたということですね。」 「その通りです。 そして今の状況に至ります。 既にご存知と思いますが... 現在、大規模なクルックス艦隊が回廊側に接近中。 そのうち一部はすでに回廊内部に進入してきています。」 「それこそがクルックスの主力艦隊です。 主力艦隊を召喚する前に我々で何とか阻止しようとしましたが、失敗に終わりました。」 「帝国軍の当初の目的はクルックスの撃滅。しかし、現在の状況から判断するに、目的を変更したと思われます。 恐らく帝国軍はクルックスの主力艦隊をこちらに誘引しているところでしょう。 つまり、以夷制夷作戦です。この予想が正しければ間もなくクルックス艦隊の主力が回廊内部に進入してくるはずです。」 「あなた方の要塞の武装や艦隊兵力の規模は分かりませんが、奴らを正面から迎え撃つことは不可能だと思います。」 「吾々にも作戦案があります。 しかし帝国軍の動きが最後まで読みきれない...」 「そうとなれば帝国軍の動向を詳しく確認する必要がありますね。」 「実はそのことでお願いをしたいと思っています。引き受けてくださいますか?」 「お引き受けしましょう。 ちょうどさっき、その帝国軍という勢力と思われる艦隊との戦闘データも確保したところです。識別に問題はありません。 ただ、その作戦案というのは確実に成功するものですか?」 「...実際に実行に移してみるまでは確実とは言い切れません。 しかし現時点ではそれしか方法がありません。」 「分かりました。強硬偵察が必要ということですね。 我々の艦隊が引き受けてこそ被害を最小限に抑えることが出来るでしょう。」 「万が一に備え吾々のもつ帝国軍の関連情報を副官のグリーンヒル大尉から送ります。」
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